芳ヶ平湿地群(群馬県)、ラムサール条約湿地の新規登録候補地へ
- 公開日2015.04
群馬県吾妻郡中之条町・草津町にひろがる芳ヶ平湿地群がラムサール条約指定湿地の新規登録候補地の一つとなりました。(平成27年4月22日 環境省発表)
1971年、イラン・ラムサールでの国際会議で採択された本条約は、正式名を「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい、生態系保全の観点から世界的に重要な湿地を登録し、賢明な利用(ワイズユース)によって、保全維持していくことを目的としています。
芳ヶ平湿地群は、草津白根山の火山活動によって形成された難透水性土壌、凹地及び火口に発達した中間湿原、淡水湖及び火口湖、といった火山性の特異な特徴を有する湿地群で、日本固有種のモリアオガエルの最高標高の繁殖地でもあります。こうしたことから、ラムサール湿地選定基準のうちの1と4に該当すると認められ、今回の新規指定候補とされました。
基準1: 特定の生物地理区を代表するタイプの湿地、又は希少なタイプの湿地
基準4: 動植物のライフサイクルの重要な段階を支えている湿地、または悪条件の期間中に動植物の避難場所となる湿地
当社は平成25年4月より、中之条町の委託を受けて自然環境調査を開始するとともに、芳ヶ平湿地をとりまく情報の整理、検討会の開催、自然観察会の支援を行ってまいりました。また、自然保護協会と協力し、申請に必要なラムサール条約情報票(RIS)の作成を行い、ラムサール事務局にアピールする自然環境の情報の取りまとめも行ってまいりました。
今回の候補地(国内では他と合わせて4ヶ所)については、本年5月末頃までにラムサール条約事務局において登録される見込みであり、6月1日~9日にウルグアイのプンタ・デル・エスタで開催されるラムサール条約締約国会議において登録認定証授与式が行われる予定です。
なお、詳細・関連情報については下記をご参照下さい。
環境省報道資料 ラムサール条約湿地の新規登録候補地について(お知らせ)
http://www.town.nakanojo.gunma.jp/~info/4-kankoushoukou/ramsar/press20150529.html
中之条町観光協会ホームページ
http://tabinakanojo.com/
パンフレット(中之条町提供)
中之条町観光協会「旅なかのじょう 草津白根山のコマクサと芳ヶ平湿原からチャツボミゴケ公園ハイク(1泊2日)」
http://www.nakanojo-kanko.jp/tour/2015008/index.html
芳ヶ平湿地群
芳ヶ平湿地群
自然観察会支援
写真:中之条町提供